第54章

錬金術師というのは、独学でどうにかなる職業ではない。より多くの知識を得るには師の教えが必要で、魔法学校でも錬金術師の育成は行われているものの、教わるのはあくまで基礎までだ。本気でこの道で身を立てたい者は、結局のところ錬金術師の工房へ弟子入りする。

だから錬金工房は、ある意味で魔術師の塔と同じだった。工房で働く錬金術師の多くは、工房主が育て上げた弟子である。彼らが師の満足する域まで等級を上げられず、師が「卒業」を許す気にならない――あるいは、許さざるを得ない事情がない限り、弟子は基本的に一生、師の工房で働くことになる。よそに引き抜かれることもほとんどない。

そして、ようやく独り立ちできるほ...

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